平成29年度修了式

3月26日(月) 平成29年度の修了式が挙行されました。
修了証書授与の後、校長式辞、学年代表生徒の発表、校歌斉唱と厳粛な雰囲気の中で行われました。
校長式辞は、「感じの良い人」の話。代表生徒からは、1年生は「後輩に頼られる先輩になりたい」、2年生は「将来に向かって意識し、最上級生としての自覚を持っていきたい」と、力強い発表がありました。
学校の桜も咲きました。4月からの新しい行中の船出が楽しみです。
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【校長式辞「感じの良い人」抜粋】
 今年卒業した3年生の一人が、こんなことをいっていました。
 受験が終わり発表を待っている時のことです。「自分が選んだ高校に、今、自分が選ばれている」。なるほどなあと思いました。
よく「進路を選択する」と言いますが、よく考えると分かると思いますが、最初に選択するのは「あなた」かもしれませんが、最後に選択するのは「あなた」ではなく、「相手」なのだと言うことです。皆さんは決して「選ぶ立場」ではなく、「選ばれる立場」であるということを忘れてはいけません。
 関連してですが、昨年の夏、教え子達との同窓会での出来事を思い出しました。卒業後30年たっての同窓会なので、皆、いっぱしの社会人になっていました。その中の一人がこんなことを言っていました。会社の人事部で採用担当をしている卒業生です。
「先生、採用される学生と不採用の学生は、意外と中学時代の過ごし方で決まってしまうかもしれませんよ。だから、教え子さんによく話しておいてください」
「へー、じゃあ君は、どんな人を採用するの?」と聞いたところ、彼は、即座に答えました。なんと言ったと思います。
 それは、『感じのよい人』だそうです。その話の周りにいた人も、「そうだ」「そのとおり」と皆、賛同していました。
「それでは、どんな人が感じの良い人(なの)」と聞いたら、その卒業生は3つほどあげてくれました。
1 顔があったとき、先に笑顔で挨拶をする人。そんな人は、感じのよい人だなぁ、こんな人と一緒に仕事ができたらいいなと思うそうです。
2 誰も見ていないのに小さなゴミを拾っているような人を見かけたら、こんな人なら仕事を任せられる、一緒に仕事ができたらいいなぁと思うそうです。
3 聞き上手
  結構皆さんは、話したり、自分のことを表現するのが好きだと思いますが、それも大事ですが、それだけではなくて、黙って人の話を聞くことの重要性がわかっている人だそうです。自分を前面に出さず、さりげなく他人のために行動できる人も感じがいいなぁと思うそうです。
 面接試験を重ねていると、普段のその人の生活のありようが分かってくるそうです。この人は、気持ちの良い挨拶や人の話を聞ける人だなあと分かるそうです。そんな『感じのよい人』を採用しているそうです。
  私はこの同窓会での30年前の卒業生の話を聞き、『感じのよい人』イコール『選ばれる人』とは、特別なことができる人ではなく、誰でもできることをおろそかにしないで、きちんとやっている人だと思いました。でも、それは「付け焼き刃」はききません。長い間かかってその人のものとなり、醸し出す雰囲気となっていきます。だから、あの卒業生は、「中学時代の過ごし方で決まってしまうかもしれません」と言ったのだと思います。
 先生方からは、『あいさつ』、『掃除』、『人の話は真剣に聞く』ことについて、いろいろ言われていると思います。それは、行田中の皆さんが、『感じのよい人』、『選ばれる人』になってほしいと願っているからです。そうなったとき、きっと皆さんの未来は明るく希望にあふれたものになっていくことでしょう。
 今から、少しずつで結構なので、『選ばれる人』になるよう努力していってほしいと思います。私自身もそんな『感じのよい人』になるべく、精進したいと思います。