平成30年度修了式

3月26日(火) 平成30年度の修了式が挙行されました。
修了証書授与の後、校長式辞、学年代表生徒の発表、校歌斉唱と厳粛な雰囲気の中で行われました。
校長式辞は、「サボテン実験」と「一秒の言葉」の話(下記に掲載)。1・2年生の代表生徒からは、次の学年につなげる力強い発表がありました。立派な式でした。4月からの新しい行中の船出が楽しみです。
学校の桜も咲きました。
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  修了式にあたり、「サボテン実験」という話をしたいと思います。
  「サボテンは人の気持ちがわかる」という話を聞いたことありますか?
 アメリカの大学で、サボテンに流れる電流を測定した実験があるそうです。部屋にたくさんサボテンの鉢を置き、ある人(仮にAさんとします)が、その中の1つのサボテンの鉢を床に叩きつけて割ってしまいます。その時、他のサボテンたちの電流が激しく変化しました。Aさんが部屋を出て、別のBさんが部屋に入ると、サボテンたちに流れる電流に変化はありません。次に、先ほどサボテンの鉢を割ったAさんが再び部屋に入ると、サボテン達の電流が激しく変化したそうです。
 また、人の言葉がけによるサボテンの生育状況も調べました。サボテンに向かって、毎日やさしい言葉。「おはよう、今日も元気でね!」 「いつも、キレイに咲いてありがとう!」などと声をかけるとスクスク育ち、反対に、「馬鹿。死ね。お前なんか大嫌い」などと声をかけたりしたサボテンは、かわいそうなぐらい元気がなかったという実験結果でした。不思議な話です。人間にとって優しい言葉は、植物にも同じように“心地よい”と感じるのでしょうか?
  私(校長)は、この話は半信半疑です。 ただ、言葉には不思議な力があるということは信じています。言葉とは恐ろしいもので、その言葉ひとつで、人を勇気づけることも、絶望に追いやることもできます。友達の一言で、崩れそうになる自分が支えられることもあれば、逆に暗闇の中につき落されてしまうこともあります。普段何気なく口につく言葉が、毒気たっぷりになっていることはありませんか? 「ふざけんな」、「うぜーよ」、「めんどくせー」etc.。実は、怒りで口をつく「言葉づかい」そのものが、ストレスを増やしている可能性があります。嫌な気持ちになったとき、最初に口をつく言葉が「ふざけんな」「うぜーよ」といったマイナス言葉なら、それだけでは終わりません。その「毒気たっぷりな言葉」が呼び水となって、頭の中は攻撃的な言葉であふれ、止まらなくなってしまいます。こうした言葉を使った後、いらだちは何倍にもふくらみます。でも、その毒気たっぷりな言葉は、本当にあなたの気持ちに近い言葉なのでしょうか? 言い方一つで、絆は簡単に壊れてしまうものです。

 奈良県の春日大社の宮司である葉室頼昭さんという方は、「昔から言葉には霊力があるんです。だから良い言葉を言えば幸せになるし、悪い言葉を言えば不幸がやってくる」と言っています。人それぞれ、言葉の癖があると言います。「出来ない、嫌だ、ダメ」などの マイナス言葉ばかりの人。「楽しい、ツイてる、幸せ」などのプラス言葉が多い人。不思議なことに、プラスの言葉をたくさん言ってると、また言いたくなるような幸せな事がたくさん起きてくるそうです。何回も口に出して言っていると叶ってしまうという、目には見えない幸運の法則です。逆に、マイナス言葉ばかり言っていると逆のことが起こります。
 「いい言葉を使えば幸せになる。悪い言葉を言えば不幸がやってくる。」  
サボテン実験。科学的な真偽は分かりませんが、自覚していきたいものです。

  最後に、一遍の「詩」を贈ります。
  絵本作家の小泉吉宏さんの一秒の言葉』という詩です。

 「はじめまして」  この一秒ほどの短い言葉に  一生のときめきを感じることがある
 「ありがとう」  この一秒ほどの言葉に  人の優しさを知ることがある
 「がんばって」  この一秒ほどの言葉で  勇気がよみがえってくることがある
 「おめでとう」  この一秒ほどの言葉で  しあわせにあふれることがある
 「ごめんなさい」  この一秒ほどの言葉に  人の弱さを見ることがある
 「さようなら」  この一秒ほどの言葉が  一生の別れになる時がある
  一秒に喜び 一秒に泣く
  一生懸命 一秒