3学期スタート

1月8日(金) 朝、学校内外を一周すると、玄関には生徒会、クラスの黒板には担任の先生からのメッセージが書かれていました。担任の先生の思いを込めたメッセージは、朝日を受けて輝き、とても新鮮な気持ちになりました。
校門では、さっそく生徒会役員と生活委員があいさつ運動をおこなっていました。
始業式では、校長より各学年それぞれに向けての講話がありました。(詳細は下に掲載しました)
次に、1年生 仁井田さん、2年生 堀越君、3年生 篠原さん が各学年を代表して3学期の決意を発表してくれました。
行田中学校の2016年が始まりました。皆様、今年もよろしくお願いします。
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 <校長講話>    
   平成28年、新しい年を迎えました。そして、いよいよ今日から3学期が始まりました。この3学期は1・2年生にとっては53日間、3年生にとってはわずか46日間しかありません。特に3年生は、中学校生活最後の46日間となります。今の仲間と過ごす、大切な1日1日になります。日々、悔いのないように過ごしていってほしいと思います。
 始業式に当たり2つ、お話をします。
 一つ目は、「タスキを後輩につなげる準備をしよう」という話です。 期間は短いけれども3学期はまとめの学期であるだけではなく、タスキを後輩につなげる学期でもありす。 タスキを渡すものは、待っている仲間にしっかりと渡したいというそんな思いで走り、そしてタスキを受け取る走者は、そんな気持ちをまっ正面から受け止め、任せておけというばかりに力強くタスキを受け取り走り出します。 私たちもタスキを渡す準備をする時が来ました。3年生は2年生へ、2年生は1年生へ、1年生は新しく入学してくる1年生へ。タスキを渡す準備を整えていってほしいと思います。 そのために、3年生のみなさん、みなさんは、進路の実現へ向けて、さらに地道に学習を続けていってください。先のことに不安はあるのは当然です。その不安は目標へ向けて努力を続けることで解消していってください。努力は、結果を決して裏切ることはありません。後2週間後には私立高校の試験が集中します。一生懸命な姿を2年生、1年生に見本として見せてください。
 2年生は、学習面ではさらに地道に学習を続けること。また、生活面でもいよいよ学校の中心となる年となりますので、3年生の姿をじっと見て、心の準備をしてください。また、受験を控えた3年生のためにも落ち着いた環境を作ることを心がけてください。もうすぐ職場体験学習も待っています。
  1年生は、中学校の生活に慣れたことでしょう。落ち着いて学習や生活に取り組める年です。2月5日には、新入生説明会もあります。来るべき2年生へ向けて学習習慣や生活習慣をさらにしっかりと身につけておきましょう。

 余談ですが、タスキといえば、お正月に行われる箱根駅伝が思い浮かびます。箱根駅伝のルールに「繰り上げスタート」というのがあります。 トップの選手が中継地点を最初に通過してから、規定時間(往路の鶴見・戸塚中継所は、トップが通過してから10分、その他全区間で20分)を過ぎても他のチームの走者が中継地点に到着しない場合、規定時間が来た時点で、走者を待たずにスタートしてしまうルールです。復路だと先頭から20分遅れると繰り上げスタートとなります。繰り上げスタートになった選手は、母校のタスキではなく、黄色と白のストライプのタスキ(白タスキ)をかけて走ることになります。このタスキは特に「失格」というわけではありません。しかし、想いをこめた大学の名前が入ったタスキを、次の走者へ渡すことができなかった瞬間であり、悔し涙を流す選手もいました。 どうか、皆さんは「繰り上げスタート」にならないよう、しっかりと準備して、次の学年にタスキを渡していきましょう。

 二つ目は、「意思の疎通」についてです。 何年か前の経済団体の調査によると「世の中で必要とされる力」の断然トップは「コミュニケーション能力」でした。続いて「チャレンジ精神」「主体性」「協調性」と続くのだそうです。勉強が出来ること、知識が豊富なことはもちろん大切ですが、社会に出ると、「人と人の関わりがきちんとできる」ことは、それ以上に大切なことです。
 昨年読んだロバート・A・バートンという人の『確信する脳「知っている」とはどういうことか』という本の中に、面白いことが書かれていたので紹介したいと思います。 これから、皆さんによく知っている、あることがらについて、詳しく 説明します。何のことを説明しているのか考えてください。

 新聞は雑誌よりよい。
 海岸は道路より良い場所である。
 最初は歩くより走る方がよい。
 何度か試みる必要があるかもしれない。
 ある程度の技術はいるが、学ぶのは簡単だ。
 小さな子どもでも楽しめる。
 1度うまくいったら、障害はほとんどない。
 鳥が近づきすぎることはめったにない。しかしすぐ雨に濡れる。
 同じ事をする人が多すぎると問題が起きることがある。
 かなり余裕が必要である。
 大変のどかである。
 いったん切り離されてしまうと、2度目のチャンスはまずない。

 私が何を言おうとしているのか、わかった人はいるでしょうか。多くの皆さんは「何を訳のわからないことを言っているのだ」と思っているのではないでしょうか。 では、これからある言葉を言いますから、そのあとでもう一度、先ほどの話を聞いてください。
 それは「凧(たこ)あげ」です。 今度は、何を言っているかわかったと思います。 人に何かを伝えたいとき、ポイントやキーワードをちゃんと押さえていないと、言いたいことが伝わらないだけでなく、場合によっては相手をイライラさせてしまう事があります。「凧あげ」というキーワードが、最初に相手に伝わってさえいれば、その後のコミュニケーションはものすごく円滑になります。 自分の思いを相手に伝えるための、一つのヒントになると話だと思います。皆さんも、言葉を伝えるときには相手に伝わるキーワードを入れて、話してみてください。そのためには訓練も必要です。あらゆる機会をとおして、言葉の使い方を磨いていってください。きっとそれはあなたの人生を豊かにすることと思います。
 以上で、3学期始業式の式辞といたします。