7月20日(水) 1学期終業式が行われました。校長式辞の後、各学年の代表生徒から1学期の反省が述べられました。その後、全校合唱「時の旅人」。最後に表彰が行われ、多くの人が表彰されました。明日から夏休みです。
校長式辞<一部抜粋>
今日で1学期が終わり、明日から夏休みに入ります。
終業式にあたり3つお話をします。
1つ目は、通知表と学力調査についてです。今年から通知表の様式が変わりました。手書きではなく、パソコン入力したものへの変更です。これは市内一斉同じように統一されました。形式は違いますが、中身は全く同じものです。通知表と一緒に「埼玉県学力・学習状況調査」の個人結果票が返却されます。4月に行ったテストです。これは、国語と数学について、昨年度の自分と今の自分を比べて、その人の学力の伸びを確認できる仕組みとなっています。中学生はレベル4からレベル12までの段階があり、昨年のレベルからの移り変わりが見られます。・・・(中略)・・・それぞれの人の学力の良いところや弱点が分かるようになっています。ぜひとも今後の勉強の指針として有効に活用してください。
2つ目は、学校だより7月号に書いた話です。
「世間の目 これも行中、あれも行中!?」 6月23日(木)に一本の電話が行田中に寄せられました。地域の人からの電話です。6月22日の朝、緑町の交差点で、シャム猫が交差点の真ん中で立ちすくんでいました。後でわかったことですが、そのシャム猫は老猫で目も耳も不自由。車が行き交う交差点の中で大変危険な状況でした。そんな中、本校の男子生徒が一人交差点の中に行き、シャム猫を抱きかかえ助けてくれたそうです。男子生徒はそのまま足早に去っていきました。シャム猫の飼い主は翌朝同じ場所に立ち、男子生徒を探しましたが会うことができず、学校へ電話をされたそうです。学校でも情報を集めましたが、わかりませんでした。飼い主の方はこの「行中生」にどうしてもお礼が言いたいとのことでした。
もう一つの話題。これも学校に連絡があったものです。 6月4日(土)水城公園にて「ごしごしボランティア」がありました。本校からも多くの生徒が参加しました。行田の町をきれいにしたいという思いの人が集まり、熱心にゴミ拾いをしている姿が想像されます。そんな中、中学生の女子が何人か、ゴミも拾わずに座り込んで話に夢中になっていました。その中学生は行中のジャージを着ていました。学校に連絡をくれた方は、「いつから行中生はこんなに情けなくなったんだ。OBとして恥ずかしい」ということでした。 学校に寄せられた2つの電話。前の人は行中生にすごく良い印象を持ちました。後の人は行中生にすごく悪い印象を持ちました。このことについて、皆さんはどう思いますか?
実は昨日も同じようなことがありました。月に1度あいさつ運動の時にいらしていただく交通指導員の方から、「行中生はあいさつをしない。声も小さい!しかも名札を付けていない!〇中と比べて違う!」と言われました。 その1時間後、今度は佐間天神社の総代さんがみえて、「行中生のお蔭で八坂祭が大変に盛り上がって大変有り難かった。生徒さんたちにお礼を言ってほしい」と言われました。 きちんとあいさつをしてくれる行中生は沢山います。名札を付けていない行中生よりも、きちんと付けている行中生の方が多いです。でも、行中生は、〇中に比べてだらしないと思われてしまいました。逆に、八坂祭で頑張って地域のお祭りを盛り上げてくれた人は、本校の半分弱の生徒でした。でも、行中生はえらいと言われ褒められました。行中生は今289人です。289分の一部の人で評判が下がり、289分の一部の人で評判が上がる。ほとんどの人はこれらの事例とは関係ありません。でも、「行中生」という「くくり」の中で見られてしまいます。学校の中でも、一部の人がうるさいと「〇組はうるさい!」と言われ、「私はうるさくないのに」と憤った経験がある人もいるでしょう。本来は、「〇〇さんがえらい。××さんがうるさい」というのが正解です。しかし、実はこのようなことは世間ではよくあることです。この先皆さんが属するであろう集団(高校・職場等)では、「ひとくくり」で判断されることが時にはあるかもしれません。不都合な真実ですが、その集団が肯定的に見られるか、否定的に見られるかは、一人一人の「行い」にかかっています。良い行いをする人が多い集団は世間から温かい目で見られ、悪い行いをする人が多い集団は冷たい目で見られます。 「行中生は〇〇」。〇〇の中には、温かい言葉が入る行中生でありたいですね。
3つ目の話。
埼玉新聞に「平成29年度高校入試対策特集」という記事がありました。その中の一部の記事を紹介します。それは、「夏は、ピンチ」という話です。 よく、「夏は学力を伸ばすチャンス」と言われていますが、実は逆であるというお話です。普通に考えれば、夏ほど勉強に適さない季節はないそうです。考えてみれば、熱中症で死人が出るほどの暑さです。どう考えてみても学習には良い条件とは言えません。また、当たり前のことですが、夏休みは学校の授業がありません。「授業がない分、自分で計画して時間が使える」と考えられる人もいますが、そのように考えられる人は、学校や授業という強制力がなくても、自分で自分をコントロールできる人だからです。
1学期の自分の生活を振り返ってみてください。テストの前に部活動が休みになったとき、増えた時間を勉強に使えましたか?授業も部活動もない土曜・日曜日にたっぷりと勉強できましたか?どうでしょうか。自由な時間が増えたからといって、その分勉強時間が増えるとは限りません。夏休みは40日間という自由な時間が続きます。どうですか。あなたにとっての夏は、チャンスでしょうか? ピンチでしょうか?さて、そうはいっても夏休みを成功に導ける「カギ」があります。それは、一にも二にも「生活パターンを崩さずに40日間を送る」ということです。つまり、「早寝早起き」の生活パターンを崩さないということです。少なくとも、普段の生活時間帯と同じにするということです。特に部活動のない3年生は、朝、普段どおりに起きるというのが鉄則です。そして、午前中の涼しいうちに勉強をすると、1日が有効に使えます。早起きのパターンを守りさえすれば学力は必ずつきます。どうか、生活パターンを崩さず、今年はやったといえる夏休みになることを期待します。
2学期に全員が、また元気な姿で登校してきてください。以上、終業式の式辞といたします。