2学期終業式

12月22日(木) 2学期終業式を行いました。校長式辞の後、各学年代表生徒の発表、全員合唱、最後に表彰を行いました。
3年生の代表の五十嵐君は「『いちょうの集い』のクラス合唱は、1・2年生のときよりずっと声が出ていた。忙しかったけれど充実感のある学期で、クラスの団結力が高まった。3学期はこの仲間と過ごせる最後の学期なので大切にしていきたい」という話をしてくれました。2学期最後の表彰ではたくさんの生徒が表彰されました。
全員合唱11年2年3年全員合唱2表彰1表彰1-2表彰2
校長式辞(抜粋)
ヨーロッパにこんな話があります。森に迷い込んだ二人の男の話です。
「一人の男が大きな森の中で道に迷ってしまいました。昔のヨーロッパでは森は悪魔の住むとても怖い場所でした。しかし、男は自分の力に自信がありました。だから、少しも恐怖や不安を感じることなく、出口を目指して黙々と歩きました。しかし何日歩いても出口は見つからず、さまようばかりでした。男は立ち止まり、ふと辺りを見回すと、そこは道に迷った最初の場所でした。男は困りはてて座り込んでしまったのです。」
「別な男も森に迷い込んでしまいました。しかし、この男はあわてず、じっくり考えました。そして空を見上げて目標の星を見つけました。その星を頼りにしながら、方角を見定めて歩き始めました。やがて男は大きな森から抜けることができました。」
話はここで終わりです。星が男に何かしてくれたわけではありません。星は男を照らし、男はその星を「道しるべ」として歩き続けただけです。
この話から皆さんはどんなことを学ぶでしょうか。
中学校時代は、近い未来や遠い未来の自分のために今何をすべきか考える大切なときです。今、皆さんの歳は、12歳から15歳。これから先、何十年も未来に向けて歩んでいくことになります。「人生」という「森」を歩いていく上で重要なことは、自分の目標をきちんと見つけることだと思います。先ほどの男の話で言えば、自分を照らしてくれる星、道しるべとなる星を見つけることです。「自分はこんな仕事をしてみたい」、「こんな生き方をしたい」、「こんなことができるようになりたい」、と言うような「志」。つまり目標を立てることが重要となります。
どんな小さな目標でもいい、ごく近い将来に向けての目標でもいい、自分の目指したい目標をきちんと決めて、達成を目指して歩いていけば、途中大きく道に迷ったり、道を外れたりすることはないはずです。将来の自分をいつも想像し、その自分のために今何をすべきか考えることが今の皆さんにとって一番必要なことです。
3年生は今、自分の進路の実現に向けて忙しい日々が続いています。今は迷わず、ただひたすら勉強するときです。それはもちろんめざす高校に合格するためでもありますが、この先、人生の岐路に立ったとき、「勉強でつけた力」と「将来への目標」が皆さんの「星」となって「進むべき道」を必ず指し示してくれるはずです。
1・2年生は、道しるべとなる星をぜひ見つけてほしいと思います。自分の目標をしっかり決めて、進みましょう。決めた目標は自分を照らす星となって、毎日の生活のあり方を決めてくれるはずです。将来に向けての夢のような目標でもいい。目の前にある目標でもいい。小さくてもいいから何か具体的に一つ決めましょう。
目標・夢について、ある少年の小学校の卒業文集の一部を紹介します。誰のことを言っているか考えながら聞いてください。
『ぼくの夢』 
「ぼくは、テニスのラリーが長く激しく続くところが好きです。 いろいろなコースに打ち分け、深く打ったり短く打ったりします。チャンスボールが来た時、強いボールを打つのが好きです。決まったときはすごく気持ちがいいです。このショットがいつも打てるように練習していきたいです。試合に出ることで友達が増えました。友達が増えたおかげでいろいろな話をしたり、一緒に練習したりできます。それもテニスが好きな一つです。これからは、誰にも負けないように苦しい練習も絶対あきらめずに全力で取り組んでいこうと思います。夢は、世界チャンピオンになることです。夢に向かって一歩一歩頑張っていきます。」
この少年の名前は、島根県松江市立乃木小学校6年 錦織圭といいます。
誰もが皆、錦織選手になれるとは限りません。夢を持って努力しても必ずしも臨んだ結果になるとは限りません。しかし言えることは、夢を持たないもの、チャレンジしないもの、努力をしないものには良い結果は絶対に訪れないということです。
この冬休み、自分の「道しるべ」となるこれからの目標をしっかりたててみましょう。
特に3年生。この冬休みは、夢の実現のために、ひたすら勉強しましょう。テレビなど見ない、スマホも封印する。お正月返上の冬休みが一度くらいあってもいいではないですか。努力をしないものには良い結果は訪れませんよ。
3学期の始業式にまた元気な姿でお会いしましょう。よいお年をお迎えください。